チョウチョウウオの長期混泳飼育をめざして

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白点病を克服する6




白点病が発生すると
どうしても白点虫を退治することに気を取られがちですが
その時、タンクの状態がどうであるかを再確認し
魚たちの調子に目を配ることができるかどうかが
白点病を克服するために大切なことです。

治療法として「低比重治療」を選択されている場合
特にそのあたりが重要になってきます。

なぜなら低比重の環境でチョウチョを飼育するのはリスクが高く
個体によって低比重の環境に順応する範囲が大きく異なるためです。

環境変化に対する変動に比較的強い浅場の雑食性チョウチョでも
個体によっては低比重環境で早々に調子を崩してしまうものも少なくありません。

また低比重治療の期間についても
生理周期を越える長期に及ぶと本来の免疫力は低下します。

ですからチョウチョで低比重治療をおこなうときは
タンクの状態や個体の調子にいつも以上の目配りをするようにして欲しいと思います。
・・・個人的には環境変化に対する能力に長けた
大型ヤッコなどに適した治療法のような気がしますが。


低比重ついでに、その効果について述べておきましょう。


過去に1年半くらいかけて
低比重について追跡観察をいくつかの条件下で行ったことがあります。

結果から言うと
(すでに別記事のコメント欄にも書きましたが)
低比重治療だけでは白点虫の撲滅は困難です。

比重の変動が大きいと白点虫はそれを環境の急変ととらえるため
寄生している生体から大急ぎで離れ、
環境が正常になるまでシストの状態でいようとするらしく、
目視的に短期間で白点が見られなくなることが多いのは確かです。

その意味では「効果あり」と言えると思います。

しかし低比重のままにしていると白点虫が順応してくるので
それまでに何らかの対策
(水換えをして不活性になっている白点虫のシストを排出するなど)
をしないと抜本的な解決には至りません。




追跡観察をしていたころに顕微鏡観察もしましたので
それについても触れておきましょう。

使った光学顕微鏡がそれほど高倍率のものでなかったのと
当時、顕微鏡観察下において比重を下げる作業が精度的に自信なかったので
大きな声では言えませんが、淡水浴のように一気に比重を下げると
白点虫のシストが浸透圧によってかなりの数破裂したのが確認できましたが、
低比重治療のように徐々に比重を下げた場合は相当数破裂せずに残りました。


低比重治療については効果はあるが過信は禁物って感じでしょうか。

チョウチョにはリスクが大きいのと長期飼育上の問題もあることだけは
忘れないでほしいなぁと思います。

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| 白点病 | 02:18 | comments:14 | trackbacks:0 | TOP↑

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白点病を克服する5


DSC03499.jpg



チョウチョの持つ防衛システムで対応できる数まで
白点虫の絶対数を減らすことができれば、
白点病で☆になることはありません。

そのためのもっとも魚体に対するダメージの少ない方法が
「生体周期ごとに換水を行う」ことであり、
その換水方法については前回までにお話ししました。

この方法で大事なことは「換水間隔」ですが、
あるアイテムを使用すると白点虫の寄生が抑制され
「換水間隔」をのばすことが可能になります。

そのアイテムというのが、
抗菌剤である「グリーンFゴールド顆粒」です。

グリーンFゴールド顆粒(以下GFG)は
ニトロフラゾンとスルファメラジンナトリウムの合剤で
強い抗菌作用があるのですが、
白点虫(クリプトカリオン・イリタンス)に対する
直接的な効果はありません。

このため、海水水槽で使用するのは
もっぱら白点虫が体表から離脱した時にできるキズを治したり、
感染症に対する予防のため、と言われてきました。

しかし(これは初めて公表することなのですが)
いろいろと条件を設定し、何度も比較試験をしてわかってきたのは、
GFGの投薬によって
「白点虫がチョウチョの体表粘膜を突破しにくくなる」
ということなのです。

つまりそれは
「GFGを投薬することで白点虫が寄生しにくくなる」
ということでもあります。

もともとニトロフラゾンなどのフラン剤は
細菌の核酸や蛋白質の合成を阻害したり、
伝達系統の障害をおこさせる作用があります。

白点虫は細菌ではありませんが、
どうも体表粘膜を突破するために必要な何らかの物質合成を妨げているようです。

では、ずっとGFGを投薬すればよいのか
という考えも当然出てくると思いますが、チョウチョに限らず
生理周期(約28日)を越えるような長い期間抗菌状態にさらされていると
本来の免疫力は低下します。

そのため抗菌作用のあるGFGは必要時のみの使用にとどめ、
長期連用は控えたほうがよいと思います。

また、GFGは海水を着色しますが
光にあたるとニトロフラゾンそのものは分解して3~4日で効力を失います。
それでも海水は着色されたままなので
治癒が確認されたなら活性炭などで色素を吸着処理するのがセオリーです。

「生体周期ごとに換水を行うことを基本とし、換水間隔が離れるときにGFGの力を借りる」
これがチョウチョ達の防衛システムを最大限に生かし、
魚体に対するダメージの少なさを最優先にした場合の有効な手法です。


「何もしなくて白点病が自然治癒した」
という事例を聞いたことがあると思います。

これはそのタンクにおける白点虫の絶対数よりも、
チョウチョ達の防衛システムで対応できる数のほうが
まさっている状態であることを意味します。

防衛システムで対応できる数というのは、魚たちの体調にも左右されます。

白点病が発生すると、どうしても白点虫を退治することに気を取られがちですが
その時、タンクの状態がどうであるかを再確認し、
魚たちの調子に目を配ることができるかどうかが
白点病を克服するために大切なことです。

今後の更新では、そのあたりをお話することにしましょう。

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| 白点病 | 01:33 | comments:18 | trackbacks:0 | TOP↑

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白点病を克服する4

以前、この「白点病を克服する4」では
白点病の発生タイミングや条件の違いによる発生率などについて、
必ず変えた条件以外が同じであるような2つ以上の水槽を対比させながら
自分ができる範囲で調べてきた結果に基づき、自らの水槽で実施してきた対処方法に関する記事を掲載しておりました。

しかしながら、この記事中の数値に関する部分だけを拾い読みされたと思われる方が
水槽の条件や状態などにおいて適用が難しい状況であるにもかかわらずに、
必要な状況判断をされないまま間違った方法で試されてしまったと思われる記事を掲載した
ブログの存在を目にしてしまいました。

自分の知らないところで起きていた事だったので、大変ショックで
自分なりに相当悩みましたが、
やはり具体的な数値や方法を記載することは
不特定多数の方が目にする公開形式のブログにはふさわしく無いと判断し、
この「白点病を克服する4」の公開を中止することにしました。

私としては、自分で結果を出すことの出来た内容に関しては、
同じ趣味を持つ皆さんに少しでも参考にしていただければと思い、
一生懸命書いてきたつもりなのですが、
記事を細かく書けば書くほど、長くなれば長くなるほど、
数値の部分が一人歩きをしてしまう結果になってしまったことが残念で、
また正しく伝わらなかった内容であったことがくやしくて仕方ありません。

私の記事を参考にされる方がおられるということは、大変ありがたいことではあるのですが、
個々の水槽条件については
皆さん一人一人の水槽のことを知らないとわからないことも多いです。
今回の件では、一切その方からの問い合わせはいただいていませんし、自己判断でされたようなのですが、

せめて「ブログを参考にして試しているのですが」と一言コメントさえいただければ
「ベアタンクの場合はシストの除去が難しいので次のようにしてください」とか
「白点の初期段階では”様子見”されているのですね、それなら発生サイクルが廻って累代寄生しているので、必ず次のようにしてください」などと状況に応じた対応ができたのです


・・・そう思うとなんとも言えない気持ちになります。。

いずれにしても、今後は白点病対策にかかわらず、各種比較実験の結果なども
具体的な数字の公表は極力しないことになると思いますが、
ご理解いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。。。

| 白点病 | 18:58 | comments:10 | trackbacks:0 | TOP↑

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白点病を克服する3


DSC03473.jpg



地球上の生物は地球の自転で生体のリズムを刻んでいます。
どのようなリズムを刻むかは様々ですが、
自転周期24時間の中に「活動」の時間帯がある生物は
生命維持のために、どこかに「睡眠」の時間帯があります。

チョウチョの場合、冬眠しないので、
24時間周期の中で必ず「活動」し、必ず「睡眠」をとります。

この周期が、地球の自転周期によって刻まれる24時間の生体リズム、
「生体周期」です。

白点病を克服するのに「生体周期ごとに換水を行うこと」が重要だ
という話をしました。

白点虫がチョウチョの表皮に到達するのは、実は結構大変なことです。

チョウチョは自己防衛のための防御システムを持っています。
防御システムが機能している表皮は体表粘膜に覆われていて、
白点虫は容易に寄生出来ません。

チョウチョにくっついた白点虫全てが寄生できるわけではないのです。

やっとの思いで体表までたどり着いて表皮に寄生出来たとしても、
一息つく暇もありません。

なぜって?

白点虫はチョウチョの養分を吸収して、
あっという間に成熟してしまうのですから・・・

成熟すると今度は子孫を残すため、シストとして休眠状態になってしまいます。
休眠状態になる前にチョウチョの表皮から離脱しなければ、
子虫を放出できなくなってしまいます。

ここでも、体表粘膜が大きな障害です。
つまり、白点虫にとって、2回も防御システムを破らないといけないのです。



DSC03474.jpg



ところが防御システムも完璧ではありません。
「生体周期」によって、24時間ごとにリセットがかかります。
「睡眠」から「活動」へ切換えることに生体エネルギーが費やされるので、
体表粘膜の状態がもっとも弱くなるときです。

防衛システムを突破する白点虫は、この時が一番多いのです。
そして、飼育者にとって押さえておかなければならないことは
離脱する白点虫(子虫を増殖させて放出するためにシスト化する白点虫)が
もっとも多い時だということです。



・・・ふう。3部作では終わりそうもないですな。
一息入れましょ。

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| 白点病 | 01:39 | comments:6 | trackbacks:0 | TOP↑

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白点病を克服する2


DSC03466.jpg



例えばチョウチョの飼育水槽で白点虫の発生を見つけた時、
どうしたら良いのでしょうか。

多くの方が何らかの手段で、白点虫を殺そうと考えると思います。

でも、待ってください。

白点虫を殺すためには、白点虫が死んでしまうような環境を
飼育水槽の中に作らなければなりません。

水質に気を遣い、今まで大切にしてきた愛しいチョウチョ達を
白点虫のような原生動物すら死んでしまうような水槽で
飼育するなんて・・・

どう考えても健全に生きられる気がしません。
これは、たいへんなリスクを伴います。

けれども、水槽という閉鎖環境においては、多くの場合
何もしなければ白点虫は確実に増え続け、
いずれチョウチョ達はあり得ない数の白点虫の寄生によって、
代謝異常を引き起こし、力尽きてしまう・・・

私は海水魚飼育を続けてきた25年間に
いろいろな方法を試みてきました。

リスクを承知で、銅や低比重法を試みた時期もありましたが
チョウチョ達の負担は、やはり大きいです。

けれどもそういった経験を重ねていく中で
白点虫というのは必ずしも殺す必要のないことがわかってきました。


DSC03465.jpg



もっとも大切なのは、
累代寄生させないように白点虫をコントロールすることです。

そして、そのためのベースとなる手法が
「生体周期ごとに換水を行うこと」

ただ、水換えすればいいということではありませんよ。
これについては、今後の更新でじっくりと触れていこうと思います。


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| 白点病 | 03:53 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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